i-237「小春じい」

今日、ポチは最近知り合った可愛い子と、ディズニーランドで初デートだ。その前にオシャレをしようと、張り切って床屋へ行ったら、大切な毛を切られてしまった。

タマ「心配するな。ゴジちゃんが接着剤で、分からないようにくっつけてくれたぞ」
小春じい「曲なれば即ち全たしじゃ。
運不運にはそれぞれに大切な役割と意味がある。
毛を切られたのを天命と思い、それをきっかけに坊主頭になれ」

ポチは「人のことだと思って、みんな勝手なことを言う」と嘆いた。
しかしその直後、女の子から、デートの断りの連絡が入った。

ポチは女の子に醜態を見せずに済んだので、何となくホッとした。
そして「毛を切られたのは、小春じいが言ったように天命だったのかもしれない」と思った。

楽しいだろうと期待していたことが、
実際は、意外とつまらないことがよくある。
その逆に、つまらないと思っていたことが、
とても楽しいこともある。

でもポチは、坊主頭にはならなかった。
ポチは思い切りがとても悪かった。
女の子にはズルズルデートを申込み続けたが、良い返事は得られなかった。本当は始めっから振られていたのに、気づくのに長い時間を要した。