i-152 「南の国の夢 Tropical dream」
不思議な夢を見た。新しい睡眠薬べルソムラを試した夜だ。すぐに寝入ったが寝心地は不良で、夢ばかり見ていた。
と言っても悪夢ではない。いつものように鮮やかな総天然色の夢だ。場所はベトナムあたりの運河沿いのギラギラした一本道。
しばらく行くと 緑に囲まれた道教寺院があった。境内に入ると傍にレストラン。なぜか注文をしていないのに テーブルには
ステーキが用意されていた。その時突然、 ポケットから 大量の札束が 落ちた。拾って上着やズボンのポケットに入れるが
溢れて拾いきれない。そんな姿を隣のテーブルのカップルが羨ましそうに見ていた。これが良い夢なのか悪い夢なのか
よく分からない。ユングやフロイト流に解釈すれば、運河は女性か母親の象徴で、大金を落としたり拾ったりと
浮き沈みがあっても、傍から見守られている安堵感が深層にあるのだろう。翌日の散歩中に1円玉を拾った。
一円でも良いことに違いはない。昔は百円玉がよく落ちていたが、最近落ちているのは1円玉ばかりだ。