p-221「ベルの不等式の破れ・Bell inequality violation」
絵の女性は現代物理学で証明された真実の姿だ。ものは見える部分だけが実在する。見えない部分は実在せず、もやっとして雲のようだ。 しかし、この絵の角度で女性を眺めた瞬間に、モヤっとしている背面は実在して普通の女性に見えることになる。 絵は左方向から女性を見た時のイメージ画だ。 実際は、このような姿を人が見ることは不可能だ。 女性を一周して初めて普通に、我々が見ている姿になる。しかし、見えない影の部分の原子は絶えず蒸発したり剥がれ落ちたりしている。 さらに観測を止めると実在しなくなるとも言われている。 しかし、観測行為自体にさまざまな解釈がある。 その辺りのことは私にはよく分からない。 2022年のノーベル物理学賞は「ベルの不等式の破れ」を実験で証明したアラン・アスペ、ジョン・F・クラウザー、アントン・ツァイリンガーの三氏に贈られた。 三氏の実験では、ものは確率的に存在するだけで、誰も見ていない時は実在していないと証明した。 なぜそうなるのか、わかる人は天才だ。 私は皆目わけがわからない。 普通の学者たちは数学的に証明されたので信じているだけで、その理由まではよくわかっていないらしい。 現代物理学で眺めると、現実ではものすごいことが起きている。 この世の現実は二次元上のデータが投影されたホログラムらしいと、東大の研究者たちが証明した。 この世にあるものはエネルギーでできていて、我々はその一部の極めてわずかなエネルギーを利用しているに過ぎない。 例えば1円玉が持つエネルギーを全て利用すると、1世帯が必要な6700年分のエネルギーが得られる。 そんなことを考えていると、自分が生きていることも、宇宙の姿も、とても不思議で不可解に思えてしまった。 |