p-169「薔薇・Rose」赤羽夕景
いつの間にか赤羽は都内有数の飲み屋街に変身した。 古いビルの角に「飲み放題」と書いたボードを手に美しい人が立っていた。 もし、鼻の下を伸ばしてうっかり声をかければ、どこからともなく客引きが現れ、無理やり怪しい店へ案内される。 美しいバラには棘。痛めつけられたいと思うのも男の性だ。